|戸川幸夫の直木賞受賞作「高安犬物語」の舞台になった
山形県東置賜郡高畠町
東置賜郡高畠町犬と猫を祀る神社があります。
ここは「犬の宮」です。
愛犬供養のほか安産と無病息災の神としても知らています。
駐車場から数十メートル進むと所に両側の杉の木が見えます。
石の階段を上って行くと中央には「犬の宮」があります。
戸川幸夫の直木賞受賞作『高安犬物語』の舞台にもなりました。
犬の宮由来記
昔(和銅年間の頃)この高安村は毎年春秋の二回、都の役人に人年貢を差し出す事になり村人が難渋していた。
ある時、道に迷った旅の座頭が一夜の宿を乞い、村人から不思議な年貢取立ての話を聞き及び、何物かの仕業と推察、村人に悪魔退散の策を授け座頭は村を去った。
村人達は早速、役人を酒席に招き甲斐の国から借りて来た、三毛犬、四毛犬を放ったところ、大乱斗の末、倒されたのは役人ではなく二匹の大狸と多数の荒狸であり傷ついた二匹の犬も、まもなく死んでしまいました。
この村の大難を救ってくれた二匹の犬を村の鎮守にせよ、との座頭のお告げにより、崇めまつったところ、この里は難産もなく生れる子供は無難に育ち村が栄えたと云う。
又、この地に生息した高安犬は強い耐久力と激しい闘魂をもつ優秀な狩猟犬として有名です。(戸川幸夫『高安犬物語』)
中には、ここにお参り訪れた方の写真でしょうか、愛犬の写真がいっぱい貼られてありました。
さて、今度は「猫の宮」へ。
「犬の宮」の階段を下りて、いったん駐車場から約50mほど西側に行くとあります。
鳥居からの石段を上っていきます。
猫の宮由来記
延暦年間の頃(和銅より約七〇年後)この村に、信心深い庄屋夫婦がいた。
二人には子供がなく丈夫な猫が授かるよう祈っていた。
ある夜観音様が夢枕に立ち「猫を与えるから大切に育てよ、さすれば村中安泰、養蚕が盛んになる」と、お告げがあり授かった猫に「玉」と名付け、大変可愛いがり丈夫に育てたが歳月がたつにしたがい不思議な事に、何処へ行くにも傍らをはなれず、何物かを狙うが如き睨み据え、その異常さに思いあまった主人は、ある日隠しもった刃で切り捨てた。
ところが猫の首は天井裏に飛び隠れていた大蛇の首に噛みつき殺してしまった。
大蛇は昔、犬に退治された古狸の怨念の姿であり、猫は(観音様の化身)庄屋夫婦を守るための振舞いだったのです。
村人は庄屋を救った「玉」をねんごろに葬り、観音堂を建てその供養を行い恩徳を偲び「猫の宮」と称した。
以後村人は猫を大切に育て養蚕が盛んになり、安泰な生活が続いたと云う。
(清松院縁起聞伝書による)
場所:山形県東置賜郡高畠町高安910
アクセス:高畠町役場から徒歩で約20分、JR高畠駅から車、タクシーで約20分。
駐車場:犬の宮と猫の宮の間辺りに約20台ほどのスペース有(無料)。トイレ有ります。
犬と猫を祀る神社から約1.7km、車で5分の所に宮高畠町にある昭和縁結び通りがあります。
大きな暖簾が目印の漬物と手打ちそばの「伊澤」さんで昼食を。
そば粉100%の手打ちそば、もり蕎麦をいただくことにしました。
高畠産の粉を使い十割りで打った少し固めの細打ちそばで水にもこだわり蔵王連峰のミネラル分を多く含んだ自然水を使っているとのことでした。
蕎麦と一緒に出て来た大根、ヤマゴボウ、ナス、赤かぶの漬物が大変美味しい。
それとイワシの甘煮がついており、びっくりしたのがアケビの漬物がほろ苦く珍味でした。
錦鯉が優雅に泳ぐ池と庭園を眺めながら食べる蕎麦は言うまでもなく、コシが強く、香り豊かな本格手打ちそばは最高の味を楽しみませてくれました。
店主さんから、特別にぶどージュースのサービス。
これもまた、ぶどーの甘みと酸味がマッチして美味しい。
山形県東置賜郡高畠町高畠629-1
電話:0238-52-0140
営業時間:11時〜15時(売り切れ仕舞い)
定休日:不定休