出羽三山は、山形県の中央に月山を主峰に、峰続きの北の端に羽黒山、月山の西方に湯殿山があります。
二日間かけて出羽三山を巡る旅を紹介します。
本来は羽黒山から入り、月山に登り最後に湯殿山を巡るのが一般的です。
一日目は、羽黒山を登って出羽三山神社・三神合祭殿を参拝し、湯殿山神社本宮に向かいます。
その日のうちに月山八合目駐車場まで移動し、車中泊。
二日目は、月山八合目登山口より月山登頂するコースです。
ー 目 次 ー
1.出羽三山について
2.羽黒山
3.湯殿山
4.月山
5.出羽三山まとめ
山岳信仰の場として有名で多くの修験者、参拝者が訪れる所です。
羽黒山が現世(正観世音菩薩=観音浄土=現在)、月山が前世(阿弥陀如来=阿弥陀浄土=来世)、湯殿山が来世(大日如来=寂光浄土=未来)という三世の浄土を表すとのことです。
出羽三山詣では、羽黒山から入り、月山で死とよみがえりの修行を行い、湯殿山で再生する巡礼が多く行われ、生まれ変わり(死と再生)の意味をもった「三関三渡(さんかんさんど)」の旅とされるそうです。
羽黒山は現在の世を生きる人々を救う仏を祀り、出羽三山の中で里宮としての役割を持つことから「現在の世を表す山」といわれています。
山頂に建つ出羽神社は三神合祭殿と呼ばれ、月山、羽黒山、湯殿山の三神を祀っています。
随神門から羽黒山 五重塔、二の坂茶屋、埴山姫神社、出羽三山神社・三神合祭殿のコースです。
駐車場は、いでは文化記念館前に停めました。(ここは無料です)
尚、直接出羽三山神社・三神合祭殿のみへ向かう方は、羽黒山有料道路から近くまで行けます。
随神門
出羽三山神社の表玄関。
左右に悪霊の侵入を防ぐ門番の神々(随神)、豊石窓神と櫛石窓神が剣と弓矢をもって鎮座しています。
明治時代まで「仁王門」と呼ばれておりました。
ここをくぐるといよいよ羽黒山に入っていきます。
羽黒山 五重塔
随神門をくぐり徒歩で約15分で山中にそびえる五重塔。
羽黒山参道、一の坂上り口の杉並木の中にあり、東北北地方では最古の塔といわれ、平将門の創建と伝えられています。
現在の塔は、約600年前に再建されたものといわれています。
高さが29mの三間五層柿葺素木造で、昭和41年に国宝に指定されました。
二の坂茶屋
二の坂を登りきった左手にあるのが、二の坂茶屋です。
茶屋のおすすめは、きなことあんこの力餅とお抹茶のミックスセット。
TEL 0235-62-4287
定休日 不定休 冬期(11月上旬~4月下旬)休業
営業時間 8:30~16:30
埴山姫神社
三の坂途中にある、羽黒山のパワースポットとして人気の神社。
イザナミノミコトの糞から生まれた土の神様、ハニヤマヒメノミコトを祀っています。
縁結びのご神徳があります。
出羽三山神社・三神合祭殿
羽黒山頂の中心に建つのが羽黒山、月山、湯殿山の三神をあわせて祀る三神合祭殿です。
所在地 鶴岡市羽黒町手向 羽黒山頂
問い合わせ 出羽三山神社
電話 0235-62-2355
交通
鶴岡駅前2番乗り場より路線バス「羽黒山頂」、
「月山八合目」行き1時間 、羽黒山頂から徒歩5分
駐車場 有り
時間 午前8時30分~午後4時30分
休館日 木曜休館(ただし7・8月は無休)
料金 大人300円、高校生・大学生200円、中学生以下無料
自然が広がる湯殿山(1,500m)は、月山に連なり、湯殿山神社はその中腹の渓流のほとりに鎮座しています。
古来、出羽三山の奥の院とされ、修行した山伏が即身成仏する場所とされ、今もなお山伏が修行をする行場でもあります。
湯殿山神社本宮へのルートは湯殿山有料道路を約2km進むと湯殿山駐車場があります。
そこから、湯殿山神社本宮入口まで1,2km、徒歩で約30分または参拝バスで7分です。
体力に自信がない方は参拝バスを利用すると良いでしょう。
湯殿山神社本宮
出羽三山の奥宮とされる湯殿山神社本宮は、写真撮影禁止、参拝は土足厳禁という厳しい戒めで知られる神社です。
湯殿山神社には社殿がなく、ご神体は熱湯の湧き出る茶褐色の巨大な霊巌です。
江戸時代には、西の伊勢参りに対して、東の奥参りと称して、両方をお参りすることが「人生儀礼」の一つとされ全国からの参拝者で賑わいました。
湯殿山神社本宮では、参拝に際して現在でも履き物を脱ぎ、裸足になり、御祓いを受けてからでなければお詣りは許されず、俗世とは切り離された神域です。
※開山期間は、積雪のため6月1日より11月3日です。
住 所 山形県鶴岡市田麦俣字六十里山仙人沢
アクセス
・庄内あさひICから約25km
・山形自動車道湯殿山ICから約14km
・山形自動車道月山ICから約15km
・庄内空港から山形自動車道経由で約50km
・鶴岡駅からバスで85分
駐車場 50台
電 話 0235-54-6133
開山期間
5/1~11月上旬まで(積雪期は閉山)
有料ゲート受付時間
午前8時30分~午後4時迄
※有料道路ゲートは午後4時で閉鎖
月山八合目駐車場まで移動(車で1.5H)します。
ここで車中泊し、朝一番で月山山頂をめざします。
午後7時ころ撮った夜景。
月山は、山形県の中央部にあり、出羽丘陵の南部に位置する標高1,984mの火山です。
日本百名山、新日本百名山、花の百名山及び新・花の百名山に選定されています。
月山弥陀ヶ原湿原をぐるりと散策も楽しめます。
標高1,400m付近のなだらかな湿原を整備された木道で一周約60分ほどの空中の自然散策を楽しめます。
手前は月山弥陀ヶ原湿原、後方の山は鳥海山が見えます。
弥陀ヶ原は、阿弥陀如来が祀られていたので「弥陀ヶ原」とも、神様が御田植えをされたことから「御田ヶ原」ともいわれます。
ニッコウキスゲやミズバショウなど130種類以上の可憐な花が咲き誇る、日本でも有数の高山植物の宝庫です。
月山八合目の駐車場から徒歩10分のところにある、御田原神社。
御田原参籠所のとなりにあるお社・御田原神社には、稲田の守護神である奇稲田姫神が祀られています。
月山佛生池小屋
月山八合目から約1時間30分で到着する山小屋です。
月山山頂まではここから約1時間30分。
宿泊も可能で、1ヶ月前から受付可能
料金(2021年)
(税込・大人1名)
・1泊2食 9,350円
・1泊夕食のみ 7,700円
・1泊朝食のみ 6,600円
・素泊まり(寝具有)4,950円、寝具無3,300円
※宿泊予約は必ずTELにてご予約
住所 山形県東田川郡庄内町
電話番号 090-8783-9555
営業時間 7月1日〜9月20日前後
月山山頂からの眺めは、庄内平野、鳥海山、朝日飯豊連峰、遠く岩木山、八幡平までも望むことができる絶景とのことです。
あいにく、今日は山頂はガスで何も見えませんでした。
月山神社
死者を祀る幽玄たる霊山に参り、現世のありがたみを知る
月山は、羽黒山・湯殿山とともに出羽三山をなし、修験道の聖地として信仰を集めています。
山頂に鎮座する月山神社は、近代社格制度における東北で唯一の旧官幣大社であり、守護神、月読命が祀られています。
基本情報
開催期間
月山開山祭 毎年7月1日(2021年、神職のみで実施)
住所
山形県東田川郡庄内町立谷沢字本澤31
交通アクセス
月山8合目(羽黒口)から徒歩で約3時間
営業時間
開山期間 2021年7月1日~8月31日予定
料金
1名 500円
(月山神社本宮へ参拝するための御祓い料)
備考
閉山期間中において神職は下山し、常駐しておりません。
・木歩道や登山道は濡れていると滑りやすいので、トレッキングシューズの着用をお勧めします。
・山は天候が不安定ですので雨具は必ず持参しましょう。
・所用時間は出羽三山神社1.5時間、月山3時間、湯殿山神社30分。
(いずれも駐車場から徒歩で片道)
・出羽三山神社や湯殿山神社は有料道路です。